こんにちは。10月の列車です。私事ですが、この度パソコンを買い替えまして、新しいパソコンで投稿するはじめての記事となります。今後ともよろしくお願いします。
今回は、西武鉄道新101系のリニューアル車両についてご紹介したいと思います。
といっても、2022年10月31日現在、新101系リニューアル車はまだ数本残っていますね。241F、245F、247F、249F、251F、253F、そして牽引車兼用の263Fの7本28両が、多摩川線と狭山線で活躍しています。
そんなリニューアル車 261Fが最初に現れたのは、2005年の3月31日のことでした。多摩湖線で営業運転をはじめたのは同年5月2日だったと記憶しています。その後261Fに続いて、259F、257Fも追って改造され多摩湖線で長く活躍しました。現在この3本は廃車となっています(261Fのクハ1262は「L-train 101」としてベルーナドームに保存)。
そんなリニューアル車が初めて現れた時の様子と、営業運転に入って車内の様子を撮った写真をご紹介したいと思います。
2005年の西武鉄道へ、タイムトリップ!
3月31日、所沢駅にやってきた261F
どこで情報を仕入れたのか、それともたまたま遭遇したのかは忘れてしまいましたが、私は2005年3月31日、所沢駅で、武蔵丘工場を出場したてほやほやの261Fを目撃していました。それがこちらです。
種別幕が埋められている!? スカートが付いている!? 驚きはこれに留まりませんでした。
3ドア車に!シングルアームパンタが付いている! 今でこそシングルアームは珍しくも何ともないですが、17年前の当時はまだまだ見る機会は少なかったのです。
かっこよくなったなぁ、新しい時代になっても活躍していってくれるのだなぁ、ととてもうれしい気持ちになりました。
やがて261Fはポイントを渡って、南入曽の車両基地に向かって出ていきました。
5月11日、営業開始した261Fの車内探訪
それからひと月半ほどたった頃、営業運転を開始した261Fを、西武遊園地駅(現:多摩湖駅)にて折り返し停車中に撮影していました。
あれ、白色じゃないの?という方もいるかもしれませんが、白色になったのは2010年以降です。2005年のリニューアル当時は黄色だったんですよ。
側面にも幕が付きました!素晴らしい! といってもこれは新品を調達したのではなく、2000系の行き先幕をLED化し、その発生品を取り付けたのかなと推測しました。種別表示が無いのがなんとなく意外でした。でも必要ないですもんね。
クハやモハの表記が取り払われ、銀色のプレートによる表記になったのもびっくりしました。15年後、多摩湖線に転用した9000系もこのようにするかと思っていましたが、社紋とクハモハ表記を取っただけでしたね…(笑)
これも今や当たり前…いや、ホームドア完備路線ではもう過去の遺物かな? 転落防止幌もしっかり取り付けられました。
続いては、車内に入ってみます。
車内は壁紙が明るい白色のものに変えられてとても明るく、また座席も11人掛けの茶色から(今の日本人の体格では11人はキツイですね)、10人掛けの青色に取り替えられ、座りやすく爽やかな印象の車内になりました。
各車両の優先席はシルバーカラーを脱し、赤紫色になりました。少し前に西武鉄道でも、シルバーシートを「優先席」に改めたので、それを象徴するような色使いとなりました。優先されるのはシルバー(高齢者)の方ばかりではありませんからね。
運転室後ろには、車いすスペースが設けられました。西武鉄道ではとくに希望がなければ、乗務員さんが見やすいようにと運転室すぐ前に案内していたので、そんな現状を反映したのだと思いました。ただ、2022年の今は車いすの方も希望の乗車位置に乗ることが多く、車いすスペースがあまり生かされてないのはちょっと残念ではあります。
一番びっくりしたのはこれですね。まさか3ドア車にLED車内案内表示器が付くなんて!下の細長い機械は扉の開閉方向を示すランプです。今でも新2000系リニューアル車でも動作が見られますね。
車内にあった銘板です。昭和55年は西暦1980年なので、製造後25年目でリニューアルされたことになります。そしてリニューアル後15年たった、2020年11月に261Fは廃車となりました。所沢工場製の車両も、どんどん姿を消していくのがさみしいですね。
ベルーナドーム「L-train 101」は、261Fのクハ1262!
しかし、解体されたのは4両のうち3両のみでした。残った1両のクハ1262は、なんと西武球場前駅前 ベルーナドーム内の施設「L-train 101」として余生を送ることになり、深夜、横瀬からベルーナドーム(当時はメットライフドーム)へと陸送されました。そして1塁側の「トレイン広場」内に設置され、ラッピングが行われ、このような華やかな姿となっています。
L-train 101については、こちらもご覧ください。通常は、車内に入ることはできません。
このクハ1262の車生を振り返ると、実に波乱万丈です。
1980年にツートンカラーで、4両編成のラストナンバーとしてデビューし、1998年の多摩湖線国分寺~萩山ワンマン化のときにワンマン車として改造され、この頃に黄色一色に変更。そして2005年、新101系初のリニューアル改造として大きな注目を浴びます。2009年ごろでしたか、ベージュとツートンのリバイバルツートンカラーに変更されます。その数年後、ほかの編成と同じく白一色になりました。
クハ1262と261F最大の危機は、2016年8月の多摩湖線 武蔵大和~西武遊園地間で起きた法面崩壊(土砂崩れ)でしょう。このとき261Fは現場付近に停車し、クハ1262は半分土砂に持ち上げられて斜めに傾きました。土砂崩壊に遭った鉄道車両は多くが廃車となることが多い中、このクハ1262が営業運転に復活できた時は本当にうれしかったです。
その後2018年ごろでしょうか、白い車体に青色のラインを張り付け、伊豆箱根鉄道カラーとなって私たちを楽しませてくれました。そして2020年11月、廃車回送されました。
そんな261Fの、しかもクハ1262が「L-train 101」に抜擢されました。土砂崩壊から見事復活したクハ1262の強運で、埼玉西武ライオンズも大活躍してくれることを願ってやみません。
以上になります!
いかがだったでしょうか。
新101系初のリニューアル車として出て来た261Fの、ピカピカの姿を紹介させていただきました。西武鉄道といったら、やっぱり黄色い電車。黄色い電車が未来に向かって走っていけそうな期待感に当時はわくわくしたものです。その後15年ほど、リニューアル車らしく長く活躍してくれたことに今では感謝の気持ちです。いま、多摩川線と狭山線で活躍しているリニューアル編成たちは、おおむね2010年~2013年の改造なので、もう少し頑張ってくれるとは思いますが「サステナ車両」の導入も決まっています。その姿や走りを多摩川線・狭山線で堪能するなら、きっと今がチャンスですよ。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。