2015年6月 西武6000系アルミ車 6151Fの団臨「ageHa Train」運行。電車の中がDJブースとダンスフロアになった!

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こんにちは。10月の列車です。

西武鉄道から営団有楽町線(もう、東京メトロになって20周年ですね)への乗り入れ運転を目的に、西武鉄道初のオールステンレス車体としてさっそうと登場した6000系電車。ステンレス車体編成が17本、アルミ車体編成が8本の合計25本250両の大所帯となり、きょうも各線を縦横無尽に大活躍中なのですが、どうやら2024年3月末をもって、アルミ車体の8本の編成が東京メトロ乗り入れ運行を終了したようだという知らせが舞い込んできました。運転台に「地下鉄乗り入れ非対応車」というシールが貼られているのを複数の方が見たそうです。40000系ロングシート車ももう14本もの数が走っていますから、乗り入れ車両も世代交代というところなのでしょうね。

6000系アルミ車、もう西武線内でしか走らないのかぁ……とすこし回想していたところ、そういえば2015年6月、こんなとんでもない電車が走っていたんだよなぁというのを思い出しました。それが今回紹介する、西武6000系アルミ車の6151Fを使用した前代未聞の団体臨時電車「ageHa Train」です。

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電車の中がダンスフロアとDJブースに!?

ageHa Trainってどんな電車?

「ageHa Train」とは、2015年6月5日(金)と6日(土)に西武鉄道の練馬駅から、東京メトロ有楽町線の新木場駅まで運行された団体臨時電車です。使用車両は、西武6000系アルミ車体編成である 6151Fでした。

車内の9号車(6951号車)にはDJブースが設置され、各車両にはこの2日間限定のスペシャルな音響設備と照明がスタンバイ。9号車でターンテーブルを回すDJの紡ぎ出すサウンドに合わせ、参加者が思い思いに車内で踊り狂うという、おそらく今の西武鉄道じゃないとやらないであろうぶっ飛んだ企画でした。当時、新木場駅の近くに「STUDIO COAST」という巨大なクラブホールを構えていたクラブイベント団体「ageHa」と西武鉄道のタイアップにより実施された、電車でEDM(エレクトリカル・ダンス・ミュージック)を楽しみながら新木場へ来てね!というイベントの一環となる電車でした。

一昔前まではターンテーブルに乗って蒸気機関車などが向きを変えていたのに、21世紀は逆に鉄道車両の中にターンテーブル付いちゃうんだ……よくわかりませんが、進化ってすごいな(進化なのか?)と当時は思ったものです。その「ageHa Train」に私は参加・乗車はしませんでしたが、発車するときの様子や充当車両をチェックしに練馬駅へ出向いていたので、その時の写真をご覧に入れようと思います。

6151F登場前、前座となるラッピング電車2題

まだ「ageHa Train」の発車までには結構時間があるんですが、すでに練馬駅で受付を済ませ入場した参加者の皆さんは、4番ホームで「ageHa Train」の入線を待っていました。イベントごとで駅に人が集まっているとき、西武鉄道さんはこんなことをサプライズでやることがあります。それは、なぜか?タイミングよくやって来るラッピング電車の数々です。

当時流行っていた漫画・アニメ作品「暗殺教室」に出てくる「ころせんせー」を描いた、新2000系2075F「KORO-TRAIN」です。参加者と思しき人たちも奥のほうで記念撮影しているのが見えますね。ラッピング当初は「暗殺教室」という作品名が車体側面に躍っていたのですが「暗殺」というワードが露骨にあるのが問題視されたのか、しばらくして「KORO-TRAIN」という文字に変わっていたように記憶しています。

(別日撮影)「KORO-TRAIN」は先頭部はこんなデザインでした!黄色い新2000系のお顔とよくマッチしていますね。

続いてやって来たのは、沿線自治体である西東京市が20000系20151Fに展開していた「いこいーなトレイン」です。住みやすく都心に通いやすい西東京市(もと保谷市と田無市)の魅力をアピールしていました。右の「SECURITY」のシャツを着た男性は多分、普段STUDIO COASTで働かれていた方なのかな?と思います。

(別日撮影)いこいーなトレインの側面はこんなデザインでした。西東京市オリジナルキャラクターの「いこいーな」が可愛らしく車体に躍っています。

そんな感じでユニークな電車がやって来てひとしきりホーム上が盛り上がった?後、いよいよ6151F団体臨時電車「ageHa Train」の到着です。

前代未聞、細長~いクラブの到着と発車

20:20発、元町・中華街行の電車の次が6151F「ageHa Train」でした。練馬駅に10両編成が入れる車庫などはないので、おそらく保谷駅または小手指駅から回送で練馬駅へやって来たかと思われます。

参加者の皆さんやスタッフの皆さんがホームに揃ったころ、満を持して6151Fが入線してきました。

停車後少しして、1両につき1か所のドアが開かれましたが、最初照明がすでにクラブモード?だったので参加者の皆さんはここでまた盛り上がるのでした。実際は、小竹向原駅以降の東京メトロ区間でDJプレイとパフォーマンスが開始されたそうなので、この直後に通常の蛍光灯がふたたび点灯した後、乗車開始となりました。

「臨時」表示の6951号車に参加者の皆さんがひととおり乗車したところです。水色のシャツの方は西武鉄道側のスタッフさんだったかと思います。クラブ風の照明の光が車外に漏れにくくなるようカーテンは全て閉じてあり、さらに黒いシートにて目張り、ドア窓も目張りされていました。戸袋窓は……もともとです(笑)

6151Fの先頭部ですが、とくにヘッドマークなどは取り付けられていませんでした。まぁ夜間の運転ですし、撮る方もあまりいなかったでしょうから仕方無しですね。ちなみに参加者の方が乗車しダンスフロアとなったのは、中間車6251号車~6951号車の8両のみで、両先頭車の2両はスタッフさんや出演者さんの控室となっていました。そのため先頭車の窓には目張りはされていません。

前から3両目の6851号車。ドアの窓にも目張りされているのがわかります。やがてハイテンションな参加者の皆さんを乗せた、走るクラブこと「ageHa Train」は練馬駅を発車していきました。

実はDJの方も鉄道ファンだった

この写真を撮影したのは6月5日(金)でしたが、5日(金)にこの「ageHa Train」車内でDJプレイをされていたDJの「DAISHI DANCE」さん。実はこの方、鉄道ファンという一面もあったりするのです。2023年11月には、なんと神奈川県海老名市にある、小田急のロマンスカーミュージアムでもDJプレイをされていたとのこと!やっぱり出演者の方自身が楽しんでらっしゃるのがいちばんですよね。

余談ですが、私の結婚により親族となった方が札幌在住なのですが、実は幼い頃にDAISHI DANCEさんとクラスメイトだったことが発覚。世界の狭さにびっくりでありました(笑)

とあるおじさんの事

「ageHa Train」の入線前、乗客整理のため4番ホームに立っていた駅係員の方に「おい、なんで次の電車乗れないんだよ?」などとダル絡みをしている50代と思しきおじさんを見掛けました。駅係員の方はすかさず「申し訳ありません、次は団体専用電車なので」と断ってらっしゃいましたが、そのおじさんは「ああ?いいじゃねえかよ、乗せろよ」とダル絡みを続けることに。まったく、ああいう人種が私は気持ち悪くて大嫌いなんですが、しかし今になって思います。

そんなに乗りたがってたなら「ageHa Train」乗せちゃえばよかったんじゃない?(笑) まぁそのおじさんもまさか次の電車がダンスフロアと化すだなんて想像もしなかったことでしょう。実際は参加費を払っていない人が払っている人とおなじ場にいるのは問題となるでしょうが、私はあのしかめっ面したおじさんが若い人たちの雰囲気にのまれながら、DJサウンドにノリノリで踊ってるところをちょっと見てみたかったです(笑)

もっと「ageHa Train」の様子を知りたい方へ

こちらで、実際に「ageHa Train」に乗車して取材した記者の方の記事を見ることができます。写真も多めで、おおよそ電車の中とは思えない光景を見られますよ!

西武鉄道、電車内でDJとダンサーによるパフォーマンス「SEIBU RAILWAY PRESENTS ageHa TRAIN」 1編成がまるごとクラブになった特別列車を運行 – トラベル Watch Watch (impress.co.jp)

こちらは、ageHa公式がアップした当日の「ageHa Train」の様子が見られる動画です。光の点滅が激しめなので、気持ち悪くなった場合は無理に見続けないで下さい。0:48頃でアナウンスをしてるのが車掌さん……ではなく、DJのDAISHI DANCEさんです!

こちらは「ageHa Train」が有楽町線内の新富町駅を通過する様子を撮影された方の動画です。窓を目張りしているとはいえ、それでも窓からの光で車内の楽しい感じが見て取れますね(笑)

そして、6151Fは伝説の電車となった

いかがだったでしょうか。

電車の中が細長いクラブに変身するという、まぁこの後実際にあまり例のない試みの舞台となった6151Fですが、冒頭でお話したように、6151Fを含めた6000系アルミ車体編成8本は、東京メトロ線はじめ他社線への乗り入れ運行が終了した模様なので、今後このような企画があっても40000系が抜擢されるのだろうなというちょっとした寂しさを感じます。そして新木場にあった「STUDIO COAST」もすでに2022年1月をもって閉館。同時にageHaの活動にもいったん終止符が打たれたそうで、本当にこの「走るクラブ」は伝説のものとなりました。

こういった突拍子もないことをやみくもにやっていると思われがちな西武鉄道ですが、大手私鉄でほかにない試みを率先してやっている例も多くあります。大手私鉄の座にあぐらをかくことなく、新しい鉄道の魅力を模索し新たな乗客を獲得することで、それが結局は今の地域交通を守ることにつながっていくことをよく解ってらっしゃるのだなと私は考えています。人口が増え続けた時代に発展してきた鉄道会社、では人口が減少したからといって縮小していくだけで本当にいいのでしょうか。単純なものではありませんが、これからの西武鉄道にも6000系アルミ車にも、きっとまた栄光の時代が来ることを願いつつ締めたいと思います。

最後までご覧下さり、ありがとうございました。

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