2011年7月 JR信越本線長野~直江津間を189系普通列車「妙高号」で乗車した! -その1-

この記事は約4分で読めます。

こんにちは。10月の列車です。

この記事を作成した2024年2月末は、まもなく北陸新幹線の金沢~敦賀間が開業目前で、さまざまな変化に、悲喜こもごもの日々を送っている方々も多いことと思います。今回は、その北陸新幹線がまだ「長野新幹線」だった2011年7月の旅の記録です。1997年まで信越本線の上野~長野間を主に走っていた特急「あさま」として名を馳せた、189系特急電車が6両編成を組んで、信越本線の長野~直江津間をむすぶ各駅停車の普通列車「妙高号」として走っていたので、それに乗車し、長野駅から直江津駅までゆったりと旅をしたときの写真たちを今回はお見せしたいと思います。

広告です

2011年のJR信越本線に、タイムトリップ!

長野駅から「妙高号」にいざ乗車

JR長野駅、6番線と7番線の発車案内表示です。「妙高3号」という列車がありますね。これ、特急でも快速でもなく、普通列車なんです。普通列車なのに愛称や号数が付くような妙高号とはどんな列車なのでしょうか?

じゃーん!今はもう引退しましたが、国鉄ファンから絶大な人気を誇った189系特急電車を6両編成に組み、そのまま普通列車として活用していたんです。なお、6両編成のうち最後尾車両は、なんと普通列車なのに指定席扱い。当時は510円の指定席券が必要でした。長野新幹線から乗り継ぐ乗客に、座席を確保できる安心を、という意図だったのでしょうか。その関係で、この列車も「妙高3号」と号数が振られていたのでした。

「妙高号」のイラスト入りヘッドマークです。シンプルながら凛々しい、いいデザインですね。それにしてもヘッドマークに「〇〇号」と表記されるのはちょっと珍しいかも。

乗車したのは6両編成の先頭、自由席扱いの「クハ183-1525」。あれ?189系だと思ったらこの車両だけ183系?う~む、まぁ当時に189系と183系が結構ごっちゃに扱われ、複雑な組み換えを行っていたような記憶はあるのですが、まぁいいか。189系は横軽通過・協調運転対応、183系はそれが省略された感じでして、横軽に関係なければ混結してもOKでした。

ただの「直江津」表示ではありません、「普通 妙高号 直江津」という立派な方向幕が用意されていました。いくら輸送量が少なくても単線でも各駅停車でも、信越「本線」を駆け抜けるにふさわしいプライドのようなものを感じさせてくれます。

それでは、車内に入ってみます。

クハ183-1525の車内風景

車内に入り、空いているシートに着席しました。といってもご覧の通り、輸送量のかなり少ない区間にもかかわらず6両編成もあるので、車内はガラガラでありました。今だったら、国鉄の香りを味わいたい鉄道ファンたちが押し寄せたりするのでしょうか?普通列車なので、特急列車運用時に取り付ける白い枕カバーはありません。座席モケットの色使いが、なんとなく0系新幹線の最初の座席を思わせますね。

デッキとの仕切り扉越しに客室内を見た図です。ステンレス地肌丸出しの簡素な仕切り扉はなんとびっくり手動ですが、それでも登場当時は「特別な急行、略して特急」の名にふさわしい風格があったのでしょう。

デッキから客用扉のほうを見た図です。「くずもの入れ」という表現がとっても奥ゆかしくて、美しい日本語だなぁなんて今では思えます。

当時売っていた第3のビール「麦之助」をミニテーブルに置き、窓かまちには時刻表。こんな懐かしの列車を肴に飲むお酒は格別でしょう。そうこうしているうちに、普通列車「妙高号」は長野駅を発車しました。

長野工場にいた車両たち

うわぁ!京浜東北線209系の余剰となった中間車に、あれは波動用車両だった189系「彩野(あやの)」じゃないですか!いずれも解体待ちと思われます。自分よりずっと後輩でハイテクな車両が早々に解体されていく様を、189系「妙高号」はどんな気持ちで見ていたのでしょう。

こちらも同じく解体待ちと思われる、京葉線205系の余剰中間車ですね。1990年に京葉線が東京駅まで全線開業するときに、華々しくデビューした新車の205系。いまの京葉線がダイヤ改正で「炎上」しているなんて知ったら、天国で悲しむのだろうな……。

最後はこれも印象に残っている方も多いでしょう。ジョイフルトレインの「彩(いろどり)」です。その恐ろしい目つきから「フリーザ様」なんて異名を頂戴していましたね(笑)。私も乗ったことがありますが、車内はとてもバラエティ豊かな設備が楽しかったですよ。

今回はここまで! -その2-に続きます

いかがだったでしょうか。まだ長野駅を出発したばかりなのに、申し訳ありません!今回も2回シリーズに分けさせていただきます。189系(いや、183系なのか?)特急電車の懐かしいデザインに、少しかび臭い独特のクーラーのにおいが昨日のことのように脳裏によみがえってきます。国鉄形車両が幅を利かせていたころ、夏の旅ではどこへ行っても、あのにおいがしましたよね。もっと昔だと「私の頃はクーラーなんて無かったよ!」という方も多いでしょう。今となっては真夏にクーラー無しなんて絶対キツそうで想像できませんが、一度くらい味わってみたかった気もします。

3月1日(金)に、この続きの -その2- を更新しますので、お楽しみにどうぞ!

最後までご覧下さり、ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました