新性能国電の始祖!秩父鉄道1000系特集 -その1 秩鉄標準塗色編-

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こんにちは。10月の列車です。

みなさんは秩父鉄道といったら、どの車両を思い浮かべますか? 私は今でも、幼き日に初めて秩父鉄道に乗った日の1000系電車の印象が強く残っています。国鉄の新性能通勤型国電の始祖、モハ90系に端を発する国鉄101系電車を非冷房車のまま譲受した秩父鉄道1000系。JR東日本の南武支線に最後まで残った2両編成×3本(2003年引退)よりも大所帯である3両編成×12本が、1986年から2014年までもの長い間、埼玉県内を元気に走り回っていたのです。

今回は、そんな平成初期・中期の秩父鉄道の主役であった1000系電車の勇姿を3回シリーズで振り返ります。1回目の本記事は、白色に青と赤のラインを巻いた、引退時の秩父鉄道1000系標準カラーの画像を集めて振り返ってみたいと思います。

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12本が活躍していた 秩父鉄道1000系に会いに行こう!

秩父鉄道1000系はこんな電車

熊谷駅に停車して発車を待っている、秩父鉄道1000系 1003Fの三峰口行きです。1003Fは引退直前に国鉄オレンジバーミリオン塗色(2代目)となり、1000系の中で最後まで残った編成でした。国鉄103系と比べて大きい、金魚鉢とも呼ばれた前面の3枚窓が印象的ですね。21世紀になっても古びた駅舎やホームが多かった秩父鉄道に、よく似合っていたと思います。

東武伊勢崎線と接続する、起点駅の羽生駅で発車を待つ1000系 1007Fです。この編成はのちにレモンイエローの秩鉄リバイバル塗色に変わりました。この白地に青と赤のラインを巻いた塗色は1994年からの冷房改造と前後して登場し、秩父鉄道に沿って流れる荒川の流れをイメージしたとか聞いた記憶があります。なかなかきれいな色で好きでした。冷房改造と同時にデハ1000形乗務員室側にももう1基パンタグラフが増設され、ご覧のような前パン・ダブルパンタとなりました。

ひろせ野鳥の森~大麻生間にある広瀬川原車両基地の前を行く三峰口行きの1000系と、車両基地内で休む1000系の並びです。埼玉県からの資金補助を受けて行われた1000系の冷房改造ですが、3両編成中 両先頭の2両だけが冷房化され、中間2号車は非冷房のままでした。このため21世紀に入っても非冷房車を体験できる貴重な電車でした。この画像だと2号車が「グロベン」がずらりと並ぶ非冷房車だということがわかりますね。

1000系の車内と運転台

1000系の車内です。薄緑色の壁紙から青色の座席モケットまで、なにもかも国鉄時代のまま! 中間車なら冷房改造もされていませんし、これは懐かしいと感じた方も多いと思います。強いて言うなら優先席のつり革が濃黄色のものに変わっているくらいですね。それもそれで、21世紀を生きる国電のようでたくましくも感じられます。

1000系の両先頭車、乗務員室すぐ後ろのドア付近にはアコーディオンカーテンがあり、写真のようにドア1つ分を閉鎖することができるようになっていました。これは三峰口駅でたまたま閉まっているのに遭遇したもので、勝手に閉めたわけではないですよ(笑) この空間を使ってかつての「業務室」のように、各駅への荷物運搬などをしていたようです。

1000系 1003Fの運転台はこのようになっていました。国鉄時代の面影を残しつつも、ワンマン運転のためのドアスイッチ、冬に防寒のためドアを手動開閉にするスイッチなどが追加されたりしています。なおマスコン(主幹制御器)だけは国鉄時代と異なり、デッドマン装置付きということで以前秩父鉄道にいた800系(元小田急の譲渡車)のものを流用していたそうです。

三峰口駅で、他車両と並び

御花畑駅から終点三峰口駅まで、1000系 1008Fに乗車しました。ちょうど到着し、駅舎へ向かおうという所です。3番線には別の1000系が留置されています。

急行用3000系電車と並ぶ1000系です。この3000系も元はといえば国鉄の165系電車。日本電装さんの手により、4人ボックスシートのままながらいい感じにきれいに改装されていましたね。左後方には静態保存車両だった100系もいます。

先ほど乗ってきた1008Fと、元都営三田線6000形である5000系 5002Fが並びます。5000系は2025年の今でも乗れますがこちらもかなりのご長寿電車となっており、果たしていつまで楽しめるかなといったところですね。

雨の日も夜も走る1000系

三峰口駅のひとつ手前、白久駅を羽生行きとして発車していく1000系 1010Fです。この編成は最後から2番目に残った編成で、この標準塗色としては最後の編成となりました。

三峰口駅の駅舎に近い留置線で休み、西武観光バスと向き合う1000系 1007Fです。西武観光バスのほうも親会社の西武バスからの転籍で世代交代が速く、この富士重工7E車体もとっくに思い出です。

夜の羽生駅に到着した1000系 1005Fです。昼もいいですが白い車体は夜になると駅の照明でよく映え、その場が明るくなったのが印象に残っています。沿線は夜ほぼ真っ暗で何も見えないですが……。

2014年正月、引退直前の1010F

代替となる元東急の7000系、7500系、7800系の導入が進み、もう引退寸前の頃の1000系 1010Fです。秩鉄標準塗色はもうこの1010Fだけ、あと1本が1000系として最後まで残った1003F(2代目国鉄オレンジバーミリオン塗色)、それだけでした。最後ということで乗り鉄さん撮り鉄さんも多く、何を隠そう私も、2014年1月3日、秩父神社への初詣ついでに引退前の1000系をみておこうと出かけたのでした。

御花畑駅に到着する、三峰口行きの1000系 1010Fです。最後部ながら便乗なのか、職員さんが2名乗務員室にいますね。この日をもって私と秩父鉄道1000系は最後の対面となり、1010Fは2月23日に、1003Fは3月31日に廃車となり役目を終えたのでありました。

その2へと続きます!

いかがだったでしょうか。

ドア数も編成両数もバラエティ豊かだった秩父鉄道に「20メートル4ドア車3両編成」というスタンダード規格を最初にもちこんだ1000系は、朝夕のラッシュ時間帯も昼間の閑散時間帯も、また休日の観光客輸送にも大活躍しました。製造からかなりの年数経ちながらも2014年まで生きながらえたのは、やはり秩父鉄道にとってのジャストフィット感、使いやすさではないでしょうか。あとは国鉄特有の頑丈な作りがよかったとも聞いたことがあります。今では保存車両も無く想い出の彼方へ走り去ってしまった秩父鉄道1000系ですが、埼玉県さいたま市の鉄道博物館にはその元祖である国鉄101系が保存されています。21世紀にもその足跡をしっかりと残した、新性能国電の始祖に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

最後までご覧下さり、ありがとうございました。-その2- -その3- もどうぞお楽しみに!

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