
こんにちは。10月の列車です。
JR東海に近年投入された新型の315系電車の台頭に伴い、多くの車両が代替廃車となりましたが、211系5000番台などに比べてやはり注目されていたのが、311系電車でした。この311系電車は1989年、名古屋市内の金山総合駅の開業、それに伴う東海道本線快速・新快速電車の増発用としてデビューしたわけですが、それは同時にJR東海による、豊橋~新名古屋~新岐阜(駅名は当時のもの)を快適に結んでいた名鉄特急への宣戦布告でもあったわけです。すでに名古屋地区にて走っていた117系の最高時速110km/hを上回る、最高時速120km/h対応の高性能と3ドア転換クロスシート車体、当時は目新しかった車内公衆電話にLED式案内表示器。なにもかもが新しかった311系は東海道本線を疾走し続け、名古屋~岐阜では今やJRが圧倒的有利な状況をつくりました。後継の313系電車に主役の座を明け渡した後も、各駅停車でも自慢の高性能で飛ばし続け、米原や静岡など新たな区間・駅にも進出したりしましたが、ついに315系電車にその活躍の場を明け渡すことになりました。
今回は、そんなJR東海初の本格的通勤車両だった211系5000番台電車、わずかにあった211系0番台に珍車の213系5000番台、311系電車も含め、JR東海から近年引退していったステンレス車体で界磁添加励磁制御の電車たちの活躍を、4回シリーズで振り返りたいと思います。最終回となるこの記事では、7月12日のさよなら運転ツアーで華々しく引退した東海道本線快速の一番星、311系電車の画像を集め、懐かしんでみたいと思います。
東海道本線のスターだった311系電車に会いに行こう!
米原から大垣まで、311系普通列車の旅

2010年秋、米原駅から大垣までの普通列車を待っていると、やってきたのが311系の4両編成、G2編成でした。昔は30分間隔への増発と引き換えに2両編成が標準だった時期もあるこの区間ですが、今や4両編成以上の列車が1時間に2本は走るので便利に、そして座りやすくなったものです。

終点大垣駅に到着した、311系G2編成です。このあと313系5000番台の特別快速に乗り換えて名古屋駅まで行ったのを憶えています。313系5000番台もなかなかに豪華でハイスペックな快速用6両編成車ですが、その礎を作ったのはまぎれもなく、311系電車なんです。
飯田線の帰り、静岡駅まで311系で行った

2011年夏、思いっきり青春18きっぷシーズンですが、私は飯田線を途中下車しながら乗りとおし(飯田線完乗したい方、どこか1駅か2駅は途中下車しないとしんどいですよ…笑)、夕方に豊橋駅の手前でこの写真の311系をみましたので、車窓から撮った1枚です。この頃の飯田線はまだまだ119系が主役でした。

そして豊橋で夕食や市内電車に乗ったりした後、乗車したのがこの311系 G6編成です。え?311系なのに静岡行き!? そうです、この頃は早朝深夜に1往復、静岡駅までの311系各駅停車運行があったのです。夜遅くに豊橋からの静岡行き、翌朝に静岡始発の普通岐阜行きかなんかで戻っていくものだったかと思います。

311系独特の、種別と行き先を別々に設定できる行き先表示幕もしっかりと「普通|静岡」を表示しています。余談ですが国鉄からJR東海に継承された8両だけの211系0番台(前回の記事で取り上げました)も、晩年は311系とまとまったグループとして扱われていたためか、写真のような種別・行き先別個の表示幕になっていましたし、120km/h対応工事もされていました。

発車前で車内もガラガラだったので、転換クロスシートがずらり並ぶ1枚を。313系や315系の青色のシートもさわやかな印象でいいですが、登場当時このグレーのインテリアはさぞ高級感が漂っていたことでしょうね。

豊橋駅6番線を21時30分に発車する、普通静岡行きが311系でした。左の方にちらっと、ワンマン対応となった119系(5300番台?)も写り込んでいますね。

おとなり7番線に下り電車の313系が入ってきて並びました。時間的に区間快速かな?緑色の表示なので。

静岡行きの311系 G6編成に揺られ続け、終点静岡駅に到着しました。だいぶ遅い時間ですが浜松行きの211系5000番台 LL 2編成と並びました。

もう少しズームアウトするとロングシートの313系もいました。静岡らしい並びの中に311系がいるのはちょっと変な感じながらも、不思議とマッチしているようにも感じました。この後、JR東海バスの夜行便にて東京駅まで帰りました。
2022年、最期の日が迫りつつあった頃

豊橋始発、岐阜行きの普通列車を待っているとやってきたのが、311系G2編成を前にした堂々の8両編成(311系同士)です。近年はこの区間の普通列車(各駅停車)でも4両編成はだいぶ減り、6両や8両編成が珍しくなくなってきたのでいい時代です。1999年頃、313系0番台4両編成新快速での米原→豊橋満員立ちっぱなしは本当にキツかった……(笑)311系も18きっぷシーズンは満員のなか頑張っていたのでしょうか。

上画像の列車を岡崎で下車→愛知環状鉄道→中央西線→城北線と乗り継ぎ、枇杷島駅から名古屋駅までひと駅乗車したのが、またもや311系の今度はG14編成です。これが私にとって、おそらく最後の311系乗車となってしまいました。乗車する機会も撮影する機会も、意外と少なかったのです。

名古屋駅1番線がリニア新幹線工事で使えないため、名古屋駅3番線に停車して特別快速豊橋行きを先に通す311系 G14編成です。東海道本線名古屋エリアの2大スターといった印象のなにげない並び、今は見られなくなってしまったとはにわかに信じがたいものです。
以上になります!
いかがだったでしょうか。
4回シリーズでお送りしてきた、JR東海のステンレス製界磁添加励磁制御の引退近郊型電車シリーズ。これだけのステンレス車両を退役させられるだけの余力があるのはさすがJR東海さんといったところです(東日本さんもすごいと思いますが)。その中でもひときわ注目されているのが、やっぱりこの記事で紹介した311系電車だったような気がします。313系や117系と並んで、青春18きっぷ旅で豊橋~大垣を新快速や快速電車で乗車した印象が強いという方が多いのかもしれませんね。他社に比べてデザインが地味すぎる!なんて子供向けの鉄道本に書かれていたこともありましたが、中身を重視するJR東海さんらしく質実剛健で快適な電車だったと思います。名古屋地区を高頻度で快速系列車が120km/hで駆け抜ける日常も、名鉄ばかりでなくJRを選んで都市間移動する人が増えたこの現状も、みんな311系がくれたものです。私たちはそのことをいつまでも忘れず、「東海の1番星」の輝きを、胸の中にずっと絶やさずいたいものですね。
4回シリーズのJR東海近郊型電車シリーズ、最後までご覧下さり、どうもありがとうございました。

