JR東海から引退した211系5000番台・6000番台 東海道本線・関西本線編 2006年~2022年撮影

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こんにちは。10月の列車です。

JR東海管内路線の113系など旧型国鉄形電車を置き換え混雑緩和をするべく、JR東海は国鉄形211系電車に独自の改良を加え、ロングシートの5000番台として、1988年から東海道本線や中央西線などに211系電車を大量に投入、通勤通学輸送の主力として大活躍をしていました。東海道本線では当初は静岡地区と名古屋地区両方に投入され、快速列車系統に117系や311系電車が用いられる一方、211系5000番台は各駅停車の普通列車中心に運行。やがて2006年に名古屋地区所属の車両も静岡地区に移ってきて、新規投入された313系ロングシート車と合わせてに113系や115系などを引退させ、近年は静岡地区にて活躍してきました。

しかしステンレス車体とはいえVVVFインバータ制御ではないこともあり、老朽化には勝てず置き換えが決定。静岡地区にデビューした4両編成の315系と、中央西線への315系投入により流れ流れて静岡地区へやってきた313系たちに追い出される形で、ついに2024年度末ごろ引退。しかし静岡地区の一部編成は三重県の三岐鉄道三岐線や、千葉県の流鉄流山線に譲渡されてあらたな活躍をすることが決まり、これからも元気な姿が見られそうです。

今回は、そんなJR東海初の本格的通勤車両だった211系5000番台電車、わずかにあった211系0番台に珍車の213系5000番台、JR東海初の最速120キロ快速用車両として名を馳せた311系電車も含め、JR東海から近年引退していったステンレス車体で界磁添加励磁制御の電車たちの活躍を、4回シリーズで振り返りたいと思います。第2回となるこの記事では、東海道本線静岡地区で活躍していた211系5000番台車(名古屋地区からの転属組も含む)の足跡を振り返ります。また少しだけですが、珍しく関西本線にて運用していた211系5000番台車の写真もご覧にいれます。

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東海道本線・関西本線を走る211系5000番台に、会いに行こう!

東海道本線静岡地区で撮った211系5000番台

2006年の富士駅で撮影した、普通沼津行きの211系5000番台です。SS編成は製造時から静岡地区で走っている3両編成車。ロングシートなうえに車内トイレが無いもので、青春18きっぱーからはあまりよく思われていなかったようですが、私はこの211系5000番台に当たった方がうれしかったです。写真のSS 5編成は残念ながら解体となっています。

同じく2006年。ちょっとどこの駅か忘れてしまったのですが(東海道本線静岡地区のどこかではあるはず)、下り方面に出発していく211系5000番台です。写真のSS 7編成は幸運にも三岐鉄道三岐線に譲渡されました。あちらでは部品取りの予備車両か、現役車両5000系になるのか気になるところです。

2007年の熱海駅で、313系2600番台車のN5編成と連結した6両編成で発車を待つ、211系5000番台のSS 4編成です。SS 4編成も残念ながら解体となりました。上の横断幕は、当時まだ運転されていた夜行快速「ムーンライトながら」が全車指定席に変わることを知らせていました。上り東京行きは全区間指定席ですが、下り大垣行きは早朝の名古屋地区乗客利便性確保のため、豊橋から先で全車自由席になっていたようです。

2010年、浜松駅上りホームにて普通熱海行きとして発車を待つ、211系6000番台のGG 9編成です。GG編成は製造当初から静岡地区で走っている2両編成車です。MM’ユニット方式で2M1T構成になっている3両編成とは違い、このGG編成は1M方式の1M1T編成。なので3両編成のSS編成やLL編成などとは主回路構成やモーターの仕様がまるで異なり、むしろ213系とほぼ同じものでした。それで6000番台に分類されたのでしょう。某コ〇ンではありませんが車体は211系、機器は213系!といったところでしょうか。
ちなみにGG編成は御殿場線での運用を念頭に投入されたそうですが、御殿場線にロングシートトイレ無し2両編成はそぐわなかったのか、すぐに東海道本線用にコンバートされたそうです。写真のGG 9編成は幸運にも流鉄流山線に譲渡されました。私の家からも比較的近いので、こんど様子を見に行こうかと思います。

深夜の静岡駅で、普通浜松行きとして発車を待つ211系5000番台、LL 2編成です。左側にとまっている311系は、この写真撮影当時(2011年8月)、名古屋地区限定運行のはずの311系電車が早朝深夜にだけ静岡駅にやってくる運用があったため、せっかくだから乗ってみようと豊橋駅から311系に乗ってきて、終点静岡駅で降りて撮ったものです。ここから東京駅まではJR東海バスの夜行便で帰りました。写真のLL 2編成は残念ながら解体となりました。

もう少しズームアウトすると、奥の313系ロングシート車も写りました。なぜか静岡駅にいる311系、かつては311系と同じ名古屋地区で走る同僚だったLL編成。そして静岡地区独特のロングシート313系。深夜の静岡駅でしか見られない、ちょっと変わった3並びの光景でした。

2014年の熱海駅で、先ほどと同じように313系2500番台のT1編成と連結して発車を待つ、211系5000番台のSS 1編成です。奇しくも1番目の編成同士が連結しました。この列車はたしか沼津行きかなんかだったので、乗らずに見送ったように記憶しています。写真のSS 1編成は残念ながら解体となりました。

急いで撮ったのでこんな写真でなんか、ごめんなさい。上画像と同じ日、金谷駅を出発していく普通浜松行きの211系5000番台、LL 12編成です。この後の画像フォルダにはもちろん、大井川鐡道の車両たちがたくさん写っています。大井川鐡道も全線開通のめどが見えて良かったですね。写真のLL 12編成も残念ながら解体となりました。

2017年、熱海駅に到着し普通沼津行きとして折り返そうとしている211系5000番台、LL 16編成です。このあとLL 16編成に乗車、三島から伊豆箱根鉄道駿豆線の旅をしていたようです。写真のLL 16編成は幸運にも三岐鉄道三岐線に譲渡されました。

上写真と同じ日、清水駅を下り静岡方面に発車していく211系5000番台、LL 19編成です(たぶん)。313系2500番台のT14編成(たぶん)と連結した6両編成です。ロングシート313系の3両編成車と211系SS編成やLL編成が連結する場合、211系が下り米原側に、313系が上り熱海側に連結されるのが定番でした。これは何故かというと、車内トイレがついている313系の下り側クハ312をなるべく編成中間車両にもってきて、トイレの無い211系側に乗車している乗客でも車内トイレを利用しやすくする、という狙いがあったものと思われます。写真のLL 19編成(正しければ)も残念ながら解体となりました。

新所原駅に到着する、下り普通豊橋行きの211系5000番台、SS 4編成です。この写真は2022年1月、JR東海の大出血サービスきっぷ「乗り鉄☆たびきっぷ」を利用して天竜浜名湖鉄道を降り、豊橋まで行こうとするときに撮影したもので、もう最後の活躍というか、晩年の姿といった感じですね。引退直前に見えないのは、大きな改造の手は加えないものの、現有車両をきれいに大切に扱うJR東海さんならではといったところでしょうか。

珍しい?関西本線亀山駅での211系5000番台

これは2017年、関西本線亀山駅で撮影した211系5000番台4両編成車です。普通亀山行きとして亀山駅2番線に到着しようとしています。関西本線での運用はあまり多くはなかったように記憶しているので、1日数回しか見られない貴重な光景だったかもしれません。

6月なので、初夏の雲がさわやかな亀山駅での211系5000番台です。この編成は神領車両区所属の K5編成だったようですね。関西本線で使用される車両は今も多くが中央西線沿線の神領車両区所属で、一部大垣車両区所属の車両も走る、といった感じのはずです。

転換クロスの313系2両編成車 B402編成、211系5000番台のK5編成、そしてJR西日本所属のキハ120系が一堂に会する亀山駅ならではの光景です。日中は特急南紀や快速みえ以外ワンマン運転をしている関西本線、昼間は今でも313系2両編成車ばかりで、その他車両の出番は朝と夕方以降という感じになっています。

三岐鉄道や流鉄ではどんな活躍をするのか?

さて、JR東海からはもう引退が済んでしまった211系5000番台ですが、この記事で紹介した東海道本線静岡地区で活躍していた編成のうち、ぜんぶで17本の編成が三岐鉄道三岐線・もしくは流鉄流山線に渡りました。解体を免れ、第2の会社へ渡った211系5000番台は以下の編成です。

【三岐鉄道三岐線へ渡ったSS編成】SS 2編成・SS 3編成・SS 7編成・SS 8編成・SS 9編成・SS 10編成・SS 11編成
【三岐鉄道三岐線へ渡ったLL編成】LL 1編成・LL 9編成・LL 11編成・LL 14編成・LL 16編成
【流鉄流山線へ渡ったGG編成】GG 5編成・GG 6編成・GG 8編成・GG 9編成

三岐鉄道三岐線は、もと西武鉄道の電車が2両編成3本、3両編成5本活躍してきましたが、JR東海からの211系5000番台はすべて3両編成で「5000系」として同じ数の8編成が改造されるとのことです。なぜ3両編成に統一したかですが、この記事でも紹介しているように3両編成車のSS編成・LL編成はMM’ユニット方式、2両編成車のGG編成は1M方式で機器類の仕様が大きく異なるため、扱う機器の仕様統一を狙ったものと思います。SS編成とLL編成合わせて12本が譲渡されましたが、改造されて5000系になるのは8本だけということで、残り4本はJR東海近郊型独自の「DC/DCコンバータ」など、希少部品を中心とした予備部品確保用の車両ということになるでしょう。三岐鉄道譲渡編成はあちらで華々しくデビューできるか、予備部品確保用か、2/3の確率ですのでどうなるか注目です。
なお、トップを切って5000系第1編成「S 51編成」として元SS 2編成がすでに2025年5月から営業運転に就いており、2本目の5000系「S 52編成」となるべく元SS 8編成の改造が先日始まりました。

流鉄流山線も、これまでは元西武鉄道新101系だった2両編成車「5000形」を5本10両保有してきましたが、JR東海からの211系6000番台GG編成は4本8両だけの譲渡となりました。これは近年流山線でダイヤ改正があり、最大3本車両を使用していたものが2本で済むようになったため、今後は1本少ない数でも問題なかろうということになったものと思われます。またGG編成は1M1Tの経済的な編成であり、現在の5000形は2Mで150kwの高出力モーターなので、勾配が少なく平坦な流山線にはオーバースペックでしたがこちらも適正化できるでしょう。営業運転は2026年度からということで、しばらくはJR時代のままの姿で流山駅の車庫で佇んでいる姿が見られるでしょうか。

どちらも元西武鉄道の懐かしい電車を置き換えてしまうということで、私としては一抹の寂しさもありますが、今後も三岐線や流山線が利用者や沿線住民の皆さんに親しまれるべく、元211系5000番台・6000番台の皆さんにはぜひ頑張ってほしいところです。

流鉄流山線については、このブログにて2004年当時の電車たちの姿を紹介していますので、よろしければどうぞご覧下さい。

以上になります!

いかがだったでしょうか。

東海道本線では晩年は静岡地区に集中配備され、313系ロングシート車とともに静岡地区を各駅にとまりながら通勤通学輸送に、またあるときは青春18きっぱー輸送に奮闘していた211系5000番台のSS編成、LL編成、そしてGG編成。後継の313系や315系ではロングシートは継承されたものの、やはり車内トイレが無いことは問題視されてしまったようですね。わたしの知人でも浜松付近の駅から東静岡駅まで通学していた人がいました。長く乗るからといっておいそれと新幹線こだま号に乗れる人ばかりではないわけで、そんな人々も211系5000番台は日々運んでいました。最新型の315系電車も新幹線で培った新技術が生かされた、東海さんらしい良い車両です。211系5000番台はJR東海管内から走り去ってしまいましたが、昔を思い出しながらの現在の東海道本線各駅停車の旅、また譲渡先の三岐鉄道や流鉄での新たなる旅を楽しみにするのもまたいいことではないでしょうか。

最後までご覧下さり、ありがとうございました。次回、JR東海4回シリーズの第3回目をどうぞお楽しみに!

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