こんにちは。10月の列車です。
現在は209系2100番台やE131系によって運行されている千葉方面のJR路線……内房線、外房線、東金線、総武本線、成田線、鹿島線……いわゆる房総各線。これら各線では2000年代まで、国鉄形近郊型電車である113系電車が活躍していました。そのほとんどがマリンブルーとクリーム色の「スカ色」というものでしたが、晩年、4両1編成が湘南色の姿に塗り替えられて走っていたことがありました。
またかつて、内房線と外房線では午後の安房鴨川行きで「新聞輸送」というのが行われており、4両と4両をつなげた8両編成の安房鴨川行き電車の最後部車両を締め切って「新聞専用車」とし、内房線や外房線の途中駅で、コンビニや売店の店員さんが待ち構えていて新聞をおろし、販売するということをやっておりました。それに伴う千葉駅での連結作業の様子もご覧にいれたいと思います。
湘南色編成や新聞輸送の様子を見に行こう!
千葉なのに湘南色がやってきた
これは東海道本線ではありません。だって種別幕に「銚子」と記されていますからね。停まっているのは千葉駅の7番線、総武本線ホームです。
湘南色なのに「八日市場回り 銚子行き」です。成田や佐原は通らないのでご注意です。
別の4両編成を前に連結した8両編成でした。そのため必然的に、スカ色+湘南色の連結となるのです。このように連結するとわかりますが、スカ色と湘南色では塗分けラインの高さが違うんですよね。
私の撮り方が悪いのでわかりづらいですが、車体の下のほうも塗分けラインが違います。
別の日の湘南色編成
この日は4両編成単独で、成田線佐原回りの銚子行き運用についていました。
こちらは総武本線、八日市場回りの銚子行きです。現在、内房線と外房線は途中駅で乗り換えが主体のダイヤとなったのであまり間違える心配はありませんが、総武本線と成田線は現在も両方の銚子行きが多数あるので、乗り間違えないように注意しましょう。
内房線・外房線の新聞輸送
内房線と外房線の新聞輸送ですが、新聞を積み込む駅は両国駅の3番線でした。ここに113系の4+4の8両編成が入線し、4両目と8両目に新聞を積み込みます。片方が内房線沿線向け、もう片方が外房線沿線向けです。両国駅から千葉駅まで8両編成で走ってきた回送電車は、千葉駅で4両ずつに切り離し。片方がいったん西千葉駅付近の引き込み線に戻る形で、内房線と外房線のホームに分かれます。そしてそれぞれ最後部車に新聞を積んだ4両が、前に連結する別の4両編成が到着するのを待つのです。
これがその、最後部車に新聞を積んだ4両編成です。外房線の5番線で、前に連結する別の4両編成が来るのを待っているところです。
駅員さんの合図で、前に4両が連結され8両編成になりました。最後部車は新聞専用車なので、前の7両を乗客が利用できるという形になります。
最後部の新聞専用車はこんな感じになっていました。最後部車だけドアカットするのではなく、幕を張って一般乗客が乗らないように注意を促していました。まぁドアカットしてしまったら、途中駅で新聞を降ろす店員さんが困りますからね。
外房線、勝浦回りの安房鴨川行きです。ちなみに内房線だと「木更津回り」という表記でした。今や外房線は上総一ノ宮まで、内房線は君津までしか行かない電車が大半になってしまい、隔世の感があります。
7両目の後部(後ろから2両目)に乗ってみました。当然、後ろは新聞専用車なわけですが、貫通路にもなにやら幕が張ってありますね。
「荷物専用 他の車両へご乗車ください」とあります。でもたしか鍵が掛けられているわけではなかったかと思います。かといって新聞泥棒できるかというと、車掌さんの目がありますから無理ですね。こんな感じで内房線と外房線それぞれ、終点の安房鴨川までいくつかの駅で新聞が降ろされ、各駅やその近くで販売されていたのです。
その3へと続きます!
いかがだったでしょうか。
房総各線の113系、今回は湘南色や新聞輸送といった、ちょっと珍しい光景を取り上げてみました。新聞輸送は鉄道が人だけでなく、モノも運んでいるという一面を間近で実感できるいい機会だったと思います。同様のことをJR宇都宮線でもやっているのを見た記憶がありますが、現在はどうか分かりません。しかし近年、駅のホームに設置するホームドアを電車で運んでいるわけでして、駅にモノを運ぶのはやっぱり鉄道が有利なのだという感じはします。
最後までご覧下さり、ありがとうございました。3回シリーズですので、最終回のその3へと続きます!